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更新日:2021.03.17 / 掲載日:2021.03.16

【試乗レポート アウディ 改良新型Q5】売れ筋SUVがインフォテインメントなどを強化し登場

アウディ 改良新型Q5

アウディ 改良新型Q5

文●九島辰也 写真●ユニット・コンパス

 アウディの人気モデルQ5がマイナーチェンジした。2017年に2ndジェネレーションになってから初の意匠変更だ。アウディとしては売れているモデルだけに、慎重に育てたいところだろう。今年後半同モデルのクーペ版スポーツバックが日本上陸することが決まっているのを含め、その内容は気になる。

グレード構成は「アドバンスド」と「Sライン」の二枚看板

改良新型Q5 アドバンスド

改良新型Q5 アドバンスド

 新型を理解する上で、まずはグレード構成を把握しなければならない。名称は「アドバンド」と「Sライン」で、グリルまわりの意匠を変えることで見た目の印象を別々のものにしている。具体的には「アドバンスド」のグリルは縦にマットアルミ調のラインが入り強いインパクトを与える。これは最上級SUVのQ8に繋がる手法で、高級感もあるのがポイントだ。これに対し、「Sライン」はブラックアウトされたハニカムメッシュタイプとなり、スポーティさを強調する。どちらもカッコイイので、この選択は少々難しいであろう。フロント以外ではSラインにルーフスポイラーが標準装備されているのが特徴だ。

進化したインフォテインメントは「ヘイ、アウディ」をキーに音声入力も可能

改良新型Q5 インテリア

改良新型Q5 インテリア

 インテリアではインフォテインメントシステムが進化している。「MIB3」と呼ばれるのがそれで、最新のテクノロジーが満載される。10.1インチにサイズアップされたセンタースクリーンは使い勝手が良くなっているので、ご体感いただくといいだろう。ライバルに少々遅れはしたが、「ヘイ、アウディ」と呼びかけることで音声コントロールもできる。

  • 改良新型Q5 フロントシート

    改良新型Q5 フロントシート

  • 改良新型Q5 リアシート

    改良新型Q5 リアシート

  • 改良新型Q5 ラゲッジルーム

    改良新型Q5 ラゲッジルーム

  • 後席は4対2対4の分割可能倒式

    後席は4対2対4の分割可能倒式

  • シートを倒すレバーは後席に加えてラゲッジ壁面にも用意される

    シートを倒すレバーは後席に加えてラゲッジ壁面にも用意される

パワートレインはガソリンに加えディーゼルもラインアップ

改良新型Q5 パワートレイン

改良新型Q5 パワートレイン

 パワートレインは、2リッター直4ターボのガソリンユニットと同排気量の4気筒ディーゼルターボが用意される。前者が「45 TFSI クワトロ」で、後者は「40 TDI クワトロ」と言う名称だ。45や40は出力のレベルを表すもので、それぞれ249馬力と204馬力となる。また、どちらも内燃機関だけでなく、ベルト駆動式オルタネータースターターや12Vのリチウムイオンバッテリーを搭載していることも見逃せない。そう、言うなればマイルドハイブリッド。48Vほどのサポートは見込めないが、その働きは効果がありそうだ。

快適性を含めたバランス感覚に優れる「アドバンスド」

ディーゼルエンジンは、車外ではアイドリング音が気になるものの、車内は遮音が効いていて静粛性が高い

ディーゼルエンジンは、車外ではアイドリング音が気になるものの、車内は遮音が効いていて静粛性が高い

 では、走らせた印象だが、試乗車は「40 TDI クワトロ アドバンスド」だった。ディストリクトグリーンメタリックのボディカラーが大人の雰囲気を醸し出している。

 エンジンスタートで感じるのはディーゼルエンジンの音。車内に乗り込んでしまえばわからないが、外に立つとそれなりに聞こえる。が、振動は見事に消しているのでネガティブさは感じない。

 出だしは、モーターのサポートもあって力強く進み出す。そもそもディーゼルはトルクがあるのでそこは得意分野だが、これまで以上に浅いアクセル操作でクルマが動き出す感覚だ。中間加速もそうで、ディーゼルらしい頼もしさがある。以前からSUVとディーゼルエンジンの親和性を説いてきたが、今回もそれは感じられた。それではずっとディーゼル特有のフィーリングがあるのかと言えばそうではない。試乗コースに箱根ターンパイクが用意されていたが、そこでのコーナーリングはとてもスムーズかつスマートであった。そこはガソリンエンジンと肩を並べるドライブフィールとなる。

 乗り心地は若干硬めに設定されているが、路面状態がよければ気持ち良さは残る。キャビンもフラットに保たれるので、リアシートからの苦情はなさそうだ。この辺のさじ加減はタイヤとの関係もある。試乗車は19インチなのでそこでも乗り心地のよさは担保されているようだ。が、よくよく見るとタイヤハウスにはまだまだ隙間がある。つまりインチアップを許容すると想定される。21インチくらいまでいけそうだ。その場合迫力が増すのは容易に想像できるが、乗り心地は変わってしまうに違いない。

バランスに優れた乗り味に、アウディならではの完成度の高さを見た

Q5の搭載するクワトロシステムは、通常走行時には2WDとなり、燃料消費を低減する

Q5の搭載するクワトロシステムは、通常走行時には2WDとなり、燃料消費を低減する

 いずれにせよ、クルマ自体のバランスはよくできていて、走り込んでいくと楽しさは増していく。この辺の仕上がりはさすがアウディと言ったところ。FWDの軽快さを強く感じたことからするとクワトロシステムもその方向へ振っているのかもしれない。SUVでもそんな走りが楽しめるのが、今日のアウディであることを証明する。

アウディ Q5 40 TDI クワトロ アドバンスド(7速AT・Sトロニック)

■全長×全幅×全高:4680×1900×1665mm
■ホイールベース:2825mm
■トレッド前/後:1620/1610mm
■車両重量:1910kg
■エンジン:直4DOHCディーゼルターボ+モーター
■総排気量:1968cc
■最高出力:204ps/3800-4200rpm
■最大トルク:40.8kgm/1750-3250rpm
■サスペンション前後:ウィッシュボーン
■ブレーキ前後:Vディスク
■タイヤ前・後:235/60R18

アウディ Q5のカタログ情報はこちら

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